2025.01.01
- ブログで読む!指導編
【国語】漢字の書き順は覚える必要があるのか(1)
今日は漢字についての疑問
「漢字の書き順って大切なことなのか 」
についてお話します。
漢字の書き順は、小学校に入ると
かなり細かく指導されます。
書き順を問う問題も出題されます。
一方で相談会の際に
「うちの子、漢字の書き順がめちゃくちゃ
で・・・」
「教えても、自分の好き勝手な書き順で
書いてしまうんです・・・」
といったご相談をよく受けます。
そもそも、漢字の書き順というものが
コミュニケーション上の語彙を培う上で
どのように重要なのか
書き順を正しく習得することは
どのような効果があるのか
細かい手順を守ることが苦手であったり、
そもそも覚えることが苦手な子どもたち
に指導する私たち指導員は、説明できる
必要があります。
巷ではよく
「字が美しく書ける」
ことが書き順を守った際の効果、目的と
して挙げられていますが、実は、複雑な
書き順覚えており、正しく書ける人の字
が必ずしも美しいというわけではありま
せん。
字を「美しく」書く―
というのは、その書き手の
①美的感覚
②コミュニケーションスキルとして「字」
を美しく書くことの重要性の認識度
に起因するものであって、正しい書き順と
字の美しさとの相関性は低い、ということ
を知っておく必要があります。
そもそもですが、ペン字で書く際の書き順
と行書体等を用いて筆で書く際は、運筆上
書き順が異なるものも多くあります。
書き順を守ることで、「書きやすさ」に
つながる部分はあるかと考えられますが、
字のうまさ、美しさにつながると考える
には合理性を欠きます。
A.字が書きやすい→字が美しい
B.書き順が完璧である→字が美しい
上記A・Bのどちらも、必ずしも左→右の
流れが成立するとは限りません。
「天」「空」「火」「見」
上記は全て小学1年で習う漢字ですが
バランスが難しく、美しく書くには
相当な練習が必要です。
画数は少なく、簡単に覚えられるのに、
です。
数字もそうですよね?
2、3、8、9・・・
などは、わずか「1画」なのに、読む側が
認識できない数字を書く人は、子どもだけ
でなく大勢います。
では、MyStepジュニアでは
「書き順を重要視せずに、どう書いてもよ
い、と指導するのか」
というと全くそういうわけではなく、むし
ろ書き順の重要性を子どもたちにしっかり
と説いています。
強制的に「守らせる」ようなことは一切し
ていませんが、子どもたちは皆、それなり
に意識して書くようになります。
それも、漢字を書くのも読むのも嫌いな子
どもたちが、です。
では、どのように指導しているのか―
詳しくは次回お話ししたいと思います。